【コラム】あなたのM1/M2 Macは大丈夫?「メモリ8GBモデル」に潜むSSD突然死のリスクと寿命

【コラム】あなたのM1/M2 Macは大丈夫?「メモリ8GBモデル」に潜むSSD突然死のリスクと寿命

ご覧いただきありがとうございます。
今回は日々の作業の中で気になった事を書き留めるコラムとなります。

2020年に登場し、その圧倒的な処理能力と省電力さで世界驚かせた「Appleシリコン(M1・M2等)」搭載のMacBook Air/MacBook Pro。
今なお「これがあれば十分!」と愛用されている方も多いのではないでしょうか。
しかし最近、当店には「M1のMacBook Airが突然起動しなくなった」「データだけでも救出してほしい」という、発売から数年が経過したAppleシリコン搭載Macのトラブル相談が急増しています。
実は「メモリ(RAM)8GBモデル」には、Macの心臓部である「SSD」の寿命を削ってしまうリスクが潜んでいました。
今回はそのメカニズムと対策を解説します。


1. なぜ「メモリ8GB」がSSDの命を縮めるのか?

メモリと言う部品はOSやアプリの動作を行う、言わば作業テーブルにあたる部品です。
Macに限らずパソコン全般、タブレット、スマホやゲーム機に至るまでメモリ上にアプリや作業中のファイルデータなどを展開して動かしています。
(これに対しSSDやHDDをはじめとするストレージ部品はデータの保管場所になるため、同じ考え方で言うと本棚や倉庫にあたる部品になります)

購入当時「8GBでもサクサク動く」と評価されていたAppleシリコン搭載Macですが、近年のOS(macOS)のアップデートや各種アプリ(ChromeやZoom、クリエイティブ系ソフト)の要求スペックの肥大化により、現在の環境では8GBは常に満杯(容量不足)に近い状態になっています。
つまりテーブルの上から物が溢れている状況です。
特にバックグラウンドで色々なアプリを立ち上げている機体はこれが顕著に見られます。

ここで発生するのが、OSの「メモリ・スワップ(Swap)」という機能です。

メモリ・スワップとは?

パソコンはメモリが足りなくなるとデータを一時的に退避させる場所として「ストレージ(SSD)」をメモリの代わりに使い始めます。
これがスワップです。
一見素晴らしいことのように思えますが、ここに罠があります。
SSDというパーツは「データの書き込み回数に上限(寿命)がある」記憶媒体です。
メモリ代わりに毎日大量のデータの「書き込み・消去」を裏で超高速ループさせられたSSDは、本来の寿命よりも遥かに早いスピードで摩耗し、限界を迎えてしまいます。

Intel Macでスワップが発生すると動作が遅くなったため直感的に重いと気づけましたが、Appleシリコン搭載機はチップとSSDの通信速度が爆速すぎるため、スワップが発生していてもユーザーが気づかないほどサクサク動き続けてしまいます。
このせいでスワップが発生している事に気付きにくいのです。


2. 壊れたら終わり…Appleシリコン搭載Macの「修理」が困難な理由

現行のMacは極限の薄さと速度を実現するために「CPU、メモリ、SSDがすべて1つの基盤(ロジックボード)に直付け(一体化)」されています。
つまり、SSDが寿命を迎えて突然死すると、基盤全体の交換(下を見ても10万円前後の高額修理)になります。
さらに恐ろしいことにストレージチップ自体が物理的に壊れるため、従来の修理方法ではデータの救出(データ復旧)が極めて困難、あるいは不可能になってしまうのです。


3. 私のMacは大丈夫?「メモリプレッシャー」の確認方法

あなたのMacが現在進行形で悲鳴を上げているかどうかは、Mac標準のツールで今すぐ確認できます。

チェック手順

  1. Finder > アプリケーション > ユーティリティ の中から 「アクティビティモニタ」 を起動します。
    (OS TahoeであればDockの「アプリ」から「アクティビティモニタ」が開けます)
  2. 上部のタブから 「メモリ」 を選択します。
  3. 画面下部にある 「メモリプレッシャー」 のグラフの色を確認してください。
グラフの色状態とリスク
■ 緑色正常です。メモリ容量に余裕があります。
■ 黄色メモリが不足気味で、スワップ(SSDへの負荷)が発生し始めています。
■ 赤色極めて危険な状態です。 日常的にSSDの寿命を激しく削っています。今すぐ重いアプリを閉じるか、買い替えを検討すべきレベルです。

※また「スワップ使用領域」の項目に数GB以上の数字が出ている場合、それだけSSDが酷使されている証拠です。


4. 大切なMacとデータを守るために

「まだサクサク動いているから大丈夫」という油断が、ある日突然の「電源が入らない・データも消えた」という最悪の結末を招きます。
手遅れになる前に以下の対策を徹底してください。

  1. タイムマシン(Time Machine)での外付けバックアップを今すぐ取る
    現行Macの突然死は予兆がありません。データだけでも戻せるよう、外付けHDD/SSDへの自動バックアップは必須です。
  2. 次に買うなら「16GB(または24GB)モデル」を選ぶ
    「ネットと動画を見るだけだから8GBでいいや」という選択は、2026年現在の環境ではMacの短命化に直結します。
    少し予算を足してでも、メモリは16GB以上を選ぶのが結果的に一番長持ちしてコスパが良いです。

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