MacBook Pro 2020 M1 充電できない USB交換修理[水没修理]

MacBook Pro 2020 M1 充電できない USB交換修理[水没修理]

ご相談内容: 鞄に入れていたら飲み物がこぼれていた。起動はするが充電できなくなった。
原因: 水没によるUSB-Cコネクタ破損
作業内容: USB-Cボード交換


ご覧いただきありがとうございます。
今回は鞄に入れていたら一緒に入っていたペットボトルの中身が漏れていて浸水し、起動はするが充電できなくなったというご相談です。

電源は入るのですがUSBポートは全く反応せず、充電もUSB機器の認識もできない状態でした。

液晶の左側にも大きく浸水の痕があり、お話を聞いたところ左側を下にした状態で縦に鞄に入れていたため全体的に左側が大きく浸水した様子でした。
外観から下部ケースの汚れを確認した感じではそれほど深く浸水してなかった可能性があり、もしかしたらUSBボードの交換だけで済むかもしれません。
分解して状態確認をします。

浸水した痕跡はありましたが、下部ケースの汚れの範囲からみると内部深くまでの侵入は無さそうでした。
実際にロジックボード上の浸水シールは反応していません。
しかしUSBボードやロジックボード接続部などに浸水による破損が見られます。
まずはUSBボードの交換で様子を見ます。

通電状態を確認したところ、通常通りの電圧と電流量になっています。ロジックボード側コネクタの焼損が見られたので心配していましたが機能上の問題が起きるのは回避できたようです。

バッテリーへの充電も始まりました。
この後は満充電になるか、USB機器を認識するかなどの一通りの動作確認を行い問題が起きなかったのでここで修理完了となりました。
液晶については交換費用が高額になる事やこちらの機種を使用する期間があと1年少々という事情もあり、当面はこのまま使用するという事でしたので今回は修理見送りとなっております。

今回は幸い使用できる状況に復帰しましたが、浸水は非常に起きやすい事故の割に最も厄介な故障になりやすく一般的に回復が困難なケースが多いのが特徴です。
特に基板上の部品破損やCPU、GPUなどの基幹部品が壊れてしまうと大掛かりな設備が無ければ修理が難しく、殆どの場合は主基板ごと交換になります。

当店でも修理記録内で何度か注意喚起しておりますが、まずパソコン使用中は飲食をしないかパソコンとは別のテーブルや離れたところに飲み物を置く、ノートPC専用の台を用意するなどの対策をするだけでとても効果があります。
持ち運びが多い場合は防水バッグやノートPC用の防水ケースを使用することで急な雨での浸水やバッグ内で水筒やペットボトルから濾水した際のダメージ軽減が可能です。
これからの季節は特に水没事故が多くなりますので、充分気を付けていただければと思います。


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