MacBook Pro 15インチ Retina Mid2012 起動しない[グラフィック故障][ロジックボード交換]

MacBook Pro 15インチ Retina Mid2012 起動しない[グラフィック故障][ロジックボード交換]


ご相談内容: 電源を入れてバーが進むが途中で止まって起動しない
原因: グラフィックチップ故障による起動不良
作業内容: 中古部品使用によるロジックボード交換


ご覧いただきありがとうございます。
今回は電源を入れてもプログレスバーが途中で止まってMacが起動しないというご相談です。
機種はMacBookPro 15インチの最初のRetinaモデル、Mid2012です。
既に12年前の機種の為メーカーサポートなどは切れておりますが、思い入れがある機種という事で何とか直したいとのことでした。

電源を入れると確かにプログレスバーが途中まで進んで動かなくなります。
ただ、何度か起動する事があったという事ですので詳しく調べることになりました。

まずは外部SSDのテスト用OSから起動を試みましたが全く同じ症状で起動しません。
次に他のMacから内部データが閲覧可能か調べます。

こちらは問題無く閲覧できたうえ、お預かりしたMacの内部データで他のMacを起動させることもできました。
この時点でSSDや内部OSの不具合の線が消えます。
残るはなぜ起動途中で止まるのかという事ですが、今回と似たような症状で一番可能性が高いものはグラフィックチップ(GPU)故障です。
このモデルは2種類のGPUを搭載しており、起動時のロゴ画面や復旧モードなどは性能の低いメインチップ内蔵のGPUで表示して、OS起動後はdGPUと呼ばれる性能の高い方のGPUが使用されます。
OS読み込み時に切替わるため、dGPUが不調だとそのまま切替できずに動作が止まる、電源が落ちる、画面がグレーアウトして動かなくなるなどの症状が発生します。
他の原因だとしても、OSや内蔵SSD以外の不具合ではロジックボードの交換が必要になりますが、こちらのモデルはもう中古部品で調達するしかありません。
またロジックボード交換はシリアルNo.が変わるのでアプリによっては使用できなくなるものがあります。
今回はそのようなアプリは無かったのでApple IDのサインインくらいで済みそうという事で、お客様にその旨伝えたところ中古部品での修理でご了解を得られましたので修理を進めることになりました。

取寄せた中古部品と交換します。
今回は12年前のモデルのため部品の流通がかなり細くなっており同じスペックの物が出回っておらず同じものが用意できませんでした。
ご了解を得て少しCPU性能が下のロジックボードを使用することになりました。

交換後、無事起動するようになりました。
その後長時間の負荷テストなどを行って問題が起きなかったため修理完了となりました。

古い機種でも可能な限り対応致します。
お困りの際は気軽にお問い合わせください。


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